give and take 

 会社を経営していると、いろんな人と交流をもつことが多いのですが、人に会えば会うほど、自分の視野の狭いことやネットワークがいかに少ないかということをいやというほど感じます。そして、なんと自分が助けられることが多いことか。また私が助けている場合もあるのかもしれないが、結局は人間社会は持ちつ持たれつなのだということがわかります。
「give and take」という言葉がありますが、私は「欲しいものは与えたら得られる」そう理解しています。言い換えると、与えないと欲しいものは何も得られないということになります。
会社を経営していて思うことは「すべて与えるしかない」ということ。新人には教育を、給料もそうだし、技術も、経験する場所も、そして色々な機会(セミナー・講習)もです。私自身の時間もそうです。自分だけの時間などは無いと思っています。それが私の役割なのですが。
物販会社の社長と話していると、いかに物を買ってもらえるかで、売れてしまった商品のことなど考えなくてよく、どうやったら次に売れるかということを考えればよいのだということを言っていました。
ナビックは技術者を派遣する仕事もしているわけですが、その技術者を使ってもらえたらそれでおしまいかというと、そうはならないのです。なぜなら商品が「人」なので、技術者の言葉遣いが悪ければお客さんは文句を言うし、能力が足りなければ途中で契約を切られるわけです。あるいは「商品」そのものがお客様に文句を言ってしまう場合もあります。まあ、何があるかわからないわけで、「売り切り」とならないところが物販とは大きく違うわけです。派遣で出ても売上にならない場合があるから、気が休まりません。そういう意味では、お客様からの評価には真剣に耳を傾け、社員に反映するようにしています。年2回の面談も、そんな意味を含んでいます。お客様に文句、クレームをつけられたらおしまいなのは、物販も派遣も同じなのですが。
もう一つ言えるのは、技術というのは常に変化しているわけで、10年前の技術で食べていけるものは殆どありません。どうしても新しい技術を身に付けていないと、商品そのものに価値がなくなるので維持メンテナンスも大変なのですが、これも商品そのものが人なので、本人に100%負っています。会社はその人のモチベーションをいかに上げてもらうかのお膳立てにすぎないのです。
 技術者は、知識労働型の産業だといえます。技術知識は簡単には身につきません。時間と費用が必要です。それだけに「与え続けた結果、会社に大きく貢献してもらえた」というのが、私にとっての「take」です。皆さんも得たいものがあるのであれば、最初に「give」した方が、案外早く手に入れることができるかもしれません。