「仕事について選択した道」


  早いもので11月になってしまいました。派遣の先行きがこんなにも厳しいものだとは、私の想像をかなり超えていました。今、派遣先で仕事をしている人たち、またそうでない人たちも、今年のこの経済状況や仕事に対して、色々な思いでこの一年過ごされてきたと思います。
 私もこの2ヶ月、新規のお客様対応をしておりました。私は働くのが好きなので、ハードな時間割の中で、お客様に少しでも何か提供できるものがないかとそればかり考えて仕事をしていましたが、結果としてあまり満足はしていただけなかったのではないかと気になったりしています。それでも何か残せたものはあったように思っています。
 反面、よその会社の中に入って仕事をさせていただくことは、大変勉強になりましたし、自分の会社の足りないところ、あるいは自分の指導力の甘さもよく見えてきました。その点でいい経験でした。体を張っての経験で、また、短期間ではありましたが得るものもありました。
 普段、コミュニケーションが大事だと言っている私がコミュニケーションの難しさを改めて感じたことも得たもののひとつです。そのような貴重な経験の中で、仕事について少し考えてみました。仕事は、与えられたものは責任を持ってやることは当然ですが、今日のように仕事がない状況の中で生き残って仕事をしている人たちは、少なくとも仕事に対しての取り組みが違っているように思えました。
 不況に強い人材とはどのような人材かと私なりに考えたのですが、仕事に対して自分で考えて行動できる人だと思います。与えられた仕事をやるのは当たり前として、たとえば、その仕事からもっと創意工夫ができないかと考えるクセを持っている人は間違い無く不況に強い人材だと思いました。
 クセをつけるといいますが、仕事に対して、「こうしたらもっとよくなるのでは」とか「よそではこんなことやっているけど、うちでできないか」とか、ちょっとしたことですが、このようなクセを持っている人は、仕事に、そして会社にいいものを提案できるので生き残れます。
 また、もうひとつ大事なことですが、不況に生き残るという観点で考えたら、いかにお客様のニーズを掴むかだと思っています。もちろん実力がなくてはいくらニーズを掴もうと思っても無理ですが、一番大切なことは、お客様のニーズを掴むために常に考え続けることです。
 日々仕事をするというのは、生活のため、家族のためにお金が必要だから働くのだと思います。会社で働くというのは、仕事をして売上を上げるためです。その仕事はとても大切です。その大切な仕事をどのような気持ちでやっているか、その気持ちの差が生き残れるかそうでないかの差になるような気がしています。売上を上げるため、お客様のニーズを捜し求めるのも、それに直結していることだからです。だから日々考える。不況に生き残れるとは、日々考え続けることだと思います。
 すべては結果、成果主義、市場原理、競争社会、そのように言われてきていますが、その結果を生み出すのは、そこに至るまでの過程があるからで、その過程(プロセス)で真剣に取り組んでいれば、結果もついてくるのではないかと私は思っています。その取り組み方に目を向けるべきだと私は思っています。
 その取り組みには人間関係も大事だし、技術力だって必要だし、わからないことがあれば、わかる努力も必要になります。協調性だって必要になるし、色々な要素が混じり合って結果が出るような気がします。結果だけを求めようとしても、なかなか答えは得られません。そんな時は、プロセス、過程を見直すことだと自分で感じています。
 私などは、自分のやっていることを再度見直して、自分がやるべきことは自分がやるし、ないものねだりはしない、不平も言わない、不況のせいにしない。今の時代こそ、どうやって売上を上げるか、今の不況をどう切り抜けるか。今できることの中でひとつひとつの課題に地道に取り組んでいくこと、回り道かもしれませんが、過程の重視、それが今の私が選択した道です。