「132回目の随想」


 
社長随想を月に一回書いて132回目になります、132ヶ月一度も休んだことはありません、「ネタ」がなくて困ったときも何度もあります、それでも何か書くという気持ちで続けてきました。「継続は力」といいますが、そのことでどんな力が私についたのかはっきり言えるものは何ひとつありません。
 しいて言えば、書くということに少し慣れた感じはあるかもしれません。いろんな場面で何か書かなければいけない時がありますが、月一回でもA4用紙一枚分を書くことを続けていれば、それも10年も続けていれば、それはそれなりに何か書けるようになるみたいです。
 普段書く機会の少ない私ですが、このような機会があることは非常に恵まれていると思います。今回何を一番に伝えたいかといえば、書く気持ちだけでは132ヶ月は続かないと断言します。「継続は力」とは、よく言われていますが、実際継続することの大変さを実感しているだけに言える言葉は、「続けようとする気持ちを支える何かが必要だ」ということです。
 何が続ける気持ちを支えているのでしょうか。ひとつは、こうやってみなさんの前で表現することで、自分の考えを皆さんに伝える、そして、一人でもいいから何かを感じ取ってもらえれば成功だと思っています。自分の考えなんて誰が聞きたいですか、有名人なら別でしょうが誰も聞きたいとは思わないと思います。
 私は自分の仕事の仲間、つまり社員の方に一人でも読んでもらえればいいのです。それで十分です。ホームページに載せる以上は、当然社員以外の一般の方に読まれる機会ができてしまうのですが、それで気になることはありません。社員向けなのですから、社員の人に読んでもらえれば、十分です。
 また読んでいただいた結果のコメントがほしいわけではないので、書いた内容を覚えておくことはしません。つまり全く気にしないということです。最初の頃は、すごく気になったこともありましたが、そんなことを気にしていたら書けなくなっていると思います。
 132ヶ月続けて随想を書き続けてこれたのは、うれしいことです。誰にでもできることは随想を書くこと。10年以上書き続けられる環境があったことは私固有のこと。ある意味みなさんが私と同じことをすることはないと思います。私は10年続けられたことで満足しているわけです。この見返りは何でしょうか。ありません。実はそのことを私が一番言いたかったことです。
 132回続けたから、何か見返りがあればいいのですが、今のところわかりません。先ほども書きましたが、一人の誰かに読んでもらえれば、それで十分です。文章がうまくなったわけではないですよね。この132回書いたことで社員がみんな私のことを尊敬したわけでもないのです。132回書けた、私はこの事実だけで十分満足です。
 「そんなの簡単だし、やればできる」そう思われた人はいると思います。ただそれを実行したいと思った人がいるのかというとそれはいないと思います。「132回続けたら超能力者になれました」そしてそれを証明してみせればきっとやる人は現れるかもしれません。残念ですがそれもありません。もしかしたら何かあるかもしれません。でも私にはわかりません。
 私は「人生やることに意味のないものは無い」それを信じることができます。もしも、今やっていることで会社が継続しているとしたら、すごいことですが、神様はそれを最初に教えてくれることはしません。何をやっていいかわからない、そんなとき、ひたすら何かひとつのことをやり続けられる自分がいるだけで十分です。