「2011年のメッセージ」


 「即戦力は3年もたない」樋口弘和著の中で、2点ほど共感できる点を引用します。一つ目の引用です。>>「入社したての新人は、仕事を進める脳力が最も低いので、任された仕事も限られた範囲にとどまります。まず彼らがやるべきは、「基礎能力」を磨くための「修業」としての仕事です。「やりたい」気持ちを封印して「やるべき」仕事を黙々とこなす過程を通じて、自分の「できる」仕事の範囲を少しずつ広げていくことが重要です」・・・できなかったことができるようになるのが「成長」ですが、やるべき仕事を一生懸命やれる人だけがこのことを実感でき、自信を身につけていけるのです。それに対して、いつまでも「やりたいこと探し」をしている人はなかなか気づかず、いつまでたっても成長の好循環に乗ることができません。バランスの良し悪しは、こうした初期の成長レベルに大きな影響を与えます。」

<新人がやりたい仕事をすぐできることはないと考えたほうがよい>

>>これでわかるように、やりたい仕事というのは、最初からもとめても見つかるものではないのです。これは新人に限らないず、やりたいことが見つからないという人も、まず、目の前の仕事を一生懸命やることから始めるべきです、そうすることで仕事ができるようになり、それからやりたい仕事にたどり着けるという成長のプロセスがあるようです。
 次に本のタイトルでもある「即戦力は3年しかもたない」ですが、中小企業であれば、即戦力は必要です。しかし、あえて即戦力を求めない場合もありますが、この本では、即戦力は必要という視点で書かれています。ここからはこの本に書かれていることの二つ目の引用です。
>>企業側としては、新卒の人材に対しては「育てる意識」を持っているのですが、中途採用した人材に対しては、「成果が出せるかどうか」という物差しで測るだけになり、教育するという発想を持たなくなります。
  ・・仮の例えを挙げれば、三年間、ある業務のコンピュータ処理を任せられる人間が必要だということであれば、そのための業務スキルを持つ人間を中途採用するケースはよくあります。そうした際に、その人の三年後には、多くの期待をかけなくなるわけです。・・・そうであるならば「三年だけ使えればいい」という現実的な発想を持つ企業が増えてくるからです。転職を考える側の人間はステップアップのつもりでも、企業側からみると、はじめから実質的な「有期雇用」と割り切られた採用でもある場合も考えられるということです。   
>>本の引用ばかりですが、これらのことは、いつも私が直面している問題だからです。やってほしい仕事があると、それがどんな仕事であれ、一生懸命やって欲しい、その仕事を任せたら、だれよりもできるぐらいの評価を得てほしい。それが仕事のできる姿勢になり、自信になるというのはまさに本の通りだと思います。
   また、IT業界の話ですが、IT技術者にとって技術だけでずっと食べていくのは難しく思います。だから転職を考えたりするのです。転職も受け入れる企業の考え方ひとつです。では、どうしたらよいかというひとつの答えは、与えられた仕事を精一杯やること、それがIT世界で30年以上生きている自分に言えたことです。
  まず与えられるどんな仕事も精一杯やることは、この先生きていくための必要条件です。 先にどんな仕事が待ち構えているか分からないのです。だから今から与えられるどんな仕事でもそれを何年でも頑張れる姿勢を身につけておくことは他の知識を身につける以上に大切な気がします。これが2011年のメッセージです。