「『モテる!』本からの経営学」

 どうしたらモテるのか、そんな人のために書かれた本『後藤芳徳の「モテる!」成功法則』(ISBN4-06-256816-0)を買ってみた。
この本は、後藤芳徳さんという著者の体験に基づいて書かれた本だということで、より現実的なものを感じた。
例えば「・・・は絶対に成功しないのです」「これには原則があります」「そんなことは絶対にありえません」「彼のは本物です」というようなことが書かれている。果たして絶対とか本物とか原則とかいうのはどういうことか。つまり断言しているのである。あるいは確信しているのだ。
 著者が読者に一番伝えたい事の中で、自分が経験してほぼ間違いないと思ったことをそのような書き方で訴えているのだ。これを私は信じて良いと思っている。だから本に書いてある文の中で、「天地神明に誓って間違いないよ」という著者の言い分はできるだけ自分の中に入れようとしている。
自分では経験したことがなくても、その著者が経験したこと、それも一回や二回でなく数多く経験したことの中から「やっぱりそうだ」と思わせた何かを、経験のない我々に伝えているのだから凄いのだ。理論や理屈、即ち頭で考えたこと、あるいは知識を伝えるのとは違うと思っている。まさしく実学なのだと思う。私はこの手のものは好きである。
 何故なら、モテるためにはこうすれば良い、と心理学者が言ったとしても、それができればいいが、そんなことができる人なんて所詮いないのだ。言った学者自身ができないのだから、所詮無理なのだ。…この本ではそんな書き方をしている。
 つまり、やったこともない人間が知識や理論で「こうした方が良い」と言っても、その通りにやったとしても、仮にできたとしても、できる人の方がマイノリティだろう。
また、心理学を勉強するよりも、マーケティングを勉強する方がモテるとも書いてある。その中の一つが「恋愛を成功させる一番の効果的な方法は、出会いの数を増やすことです」なのだ。これなどはまさしくマーケティングである。
 だから、この本から「絶対にやってはいけない」と挙げられていることの中で、『会社を経営したりコンサルティングをしたりする中で、叱ったり、誉めたりが1:1ずつあるのだから、相殺して本人には何も言わない、ということは絶対にやってはいけない。必ず叱って、誉めるのだ』ということが書かれているわけである。私には非常に参考になる話だ。
 私は本を読むのは好きだから、年間100冊は読むことを目標にしている。それらの本の中で、著者が経験則として確信して書いている部分については、私は信じている。もっとも、その前にその著者を信頼するかどうかの大前提があるので、どんな本でもそう書いてあるからといって信じているわけではない。
 しかし、この手のハウツー物に関しては、著者と自分との間にはかなりの隔たりがあるのは確かである。だから、その本の全てを真似しようと思っても、それは無理、たとえやったとしても役者が違えば表現が違うのと同じで、同じ結果にはならないと思っている。ではその手の本の価値は何かというと、「これは真理だ」「これは絶対だ」と言い切っている部分を参考にすることだと思っている。また、そこまで言い切るのだから良いのだ。そこまでの経験を私はしていない、だから経営も言い切れるまでやるのだ。