「2005年10月介護保険の制度改正対応」


  9月、10月は私事を含めて色々なことが重なったので非常に忙しかった。仕事の面では新規システムの稼動、10月の介護保険の制度改正に伴うシステム改修対応。特に10月の介護保険制度改正の対応が大きく圧し掛かってきた。「なかなか改修の目処がたたない」そんな状況がしばらく続いたが、問題解決に大きく動き出した契機は、やはりシステムに携わったSEに手伝ってもらったことだった。
 ナビックが介護保険の請求システムを手がけたのは4年ぐらい前になるが、当時の担当SEが退職してシステムの把握が難しくなっていく中での今回の制度改正だから、対応に苦慮するのも仕方ないのだが、お客様に対してはシステム保守を行っている以上、今回の制度改正はどうしても回避することのできない状況にあった。
 その対応を行わざるを得ないのだが、介護保険制度そのものを十分にわかっていないので改めてそこから勉強させられた。にわか勉強なので十分には理解していないがそれでも全然知らないよりはまし程度でシステム把握をしなければならないのは、実のところ大変なことだった。
 お客様側も担当が替わったりして制度改正を経験していないために全面的にナビックに頼らざるを得ない状況になり業務内容もままならないという中での改修なので、修正を行ったとしても確証を持てなかっただろう。システムの中身がわかる人間がいないので、「どう改修したら良いか」に半月以上費やしても正しく結果が出せるという目処が立たないのでやきもきした。しかし今振り返ると当時のシステム担当者の中でシステムを把握したSEの手伝いがなければ、改修しなければいけない箇所に気が付かないままリリースしてしまい、国保に対しての請求処理を行った時点で問題が出ていたと思う。
 この問題を解決するにはどうするか考えていた時、ふとこのシステムを担当していたSEで、退職した人のことが頭に浮かんだ。そしてすぐそのSEに電話を入れたことが、結果的には問題解決に繋がった。もしもその時に電話することをためらっていたらその時間以外は電話に出てもらえなかった、ということを後で知った時、今回のシステム改修がうまくいく確信を得たような気がした。
 今回のシステム改修によって、「本当に必要な技術者とは何か」を見つけた。どのソフト業者も技術者派遣のみに傾倒している中で、NABICが費用負担がかかる受託やシステム開発をやっていく上で必要とする技術者とは何かを見つけることができた。ただそのような技術者をどうやって育てていくかは難しいのだが。
 システム開発や受託開発はユーザーに目を向けた仕事なので、使えないシステムは売れないし、お金をいただけない。そうすると資金不足に悩まされ続けなければならなくなる。なぜ私がここまでこだわり続けているのか。恐らくそこにナビックの将来があると信じているからだ。
 ユーザーに目を向けた仕事、ユーザーと向き合っての仕事、今何が求められているのか、そして何が問題なのか。それらを常に考えなければお客様からクレームがつくし買ってもらえない。NABICはお客様と社員に支えられている。java技術が高く売れるからjava技術者を育てる。ネットワーク技術が求められているから教育する。それも方針としてあっていいのだが。ただ私は、技術があれば、javaさえ知っていれば、技術スキルさえあれば、わずかの時期だけは食べていけるが、一生食べていける世界を知らないだけだ。技術から何かを生み出せば一生食べていけることを知っている。巨万の富を得たビル・ゲイツにしてもスティーブン・ジョブにしても何かを生み出しているから一生食べていけるのだ。
 いつもお客さまと向き合って生きていくことを選択しているのは、お客様は技術者の技術を求めるのではなく自分たちが利用できるシステムを求めているだけなのだということを常に感じていられるからだし、そのことで刺激を受け、やがて自分たちも良いものを提供しようという気にさせるからだ。