「東京マラソンのボランティアスタッフを経験してみて」


  東京マラソンに7万人以上の応募がありましたが、抽選で3万人の人たちが走ることができました。僕も申し込みましたが、残念ながら抽選で漏れてしまったので、ボランティアに参加してきました。ボランティアといってもちゃんと登録しておかなければならないので、勝手に参加することはできません。私の担当は40km地点のエイドステーション。
 2月18日は朝から雨模様で、気温も体感で10度を切る感じで40km地点のエイドステーションの目的地に朝8時30分集合でしたが、豊洲の駅でうろうろしていたので、目的地の東雲(しののめ)に着いたのが9時過ぎ、9時半には搬入が始まるのでなんとかそれには間に合ったもののボランティアとしての登録が漏れていたので、ボランティアそのものが危うく出来ないところでした。幸い欠席者が出たおかげで、その代わりということで落ち着きました。
 スタッフのマークであるウィンドブレーカーに着替えたりするのに、雨の降る中での着替えですから、これまた時間がかかってしまいましたが、なんとか着替えもでき、少し落ち着くことができました。最初トレーラーが、まずテーブルだとかほうき、椅子を運んできます。中に軍手、ビニール、ビニール手袋、ガムテープ、ゴミ袋などが入っていましたが、さすが専門業者です。こんな雨の日には何が必要かをよく知っていて、全て用意されているのだから驚きました。
 それらを目的の位置まで運んでいく作業が最初の仕事です。次にアミノバリューのトレーラーが到着、最初のランナーがやってくるまでの間に準備するのですが、結構時間が迫っていたので、慌しく40ケースをみんなで手分けして指定の場所まで運びます。次はコップにひとつひとつ注いでいく作業です。これが終われば、準備作業は終わり。ところが、この日は最悪の天気で、最初テーブルにコップを並べていくと、風でコップが吹き飛ばされて、また入れ直しの作業が何回かありました。が、それもなんとかこなし準備ができました。
 準備ができたところで東京都知事を乗せた車がやってきました。石原知事も笑みを浮かべながら、手を振って、頭を下げ、ご苦労さんと言っているような感じで通り過ぎていくので、こちらも機嫌よく手を振って応えることができました。
 一番手は車椅子の選手でした。それから10分ぐらいしてからトップのランナーが現れました。トップはダニエル・ジェンガ氏で2時間9分でゴールしているので、11時2、3分頃通過したことになります。設営が始まって1時間半ぐらいで選手を迎えたことになるので、1時間20分ぐらいで準備ができたことになります。本当にギリギリです。
 トップランナーが走ってから30分ぐらいの間は実業団などのエリートランナーなので、殆どエイドを利用することがありません。彼等には自分たちが用意したスペシャルドリンクがあるので、我々が用意したものを手にすることは殆どありません。ドリンクを受け取ってもらえないと案外つまらないものなのですね。自分が走るときはドリンクを受け取ってあげるのもボランティアに対しての感謝であるのだということが分かったような気がします。
 私たちが活躍し出すのは、午後過ぎぐらいからですから、スタートして3時間過ぎぐらいになりますが、最後の方になればなるほど忙しくなってきます。けれど、それだけに渡したコップを大概の人が受け取ってくれるので、これが結構楽しかったりしました。
 私も走る方に参加していたらよかったなという思いはあったものの、走れなかった思いを運良く走ることができたランナーに精一杯声援を送ることで、自分の思いを2万人以上のランナーにぶつけることができたのが、なんともいえない満足感でした。これは走るのとは違った満足感で実にいい経験でした。なんといっても2万人近くのランナーに声援を送れたのも東京マラソンのおかげでした。ありがとう。