「流れにまかせる」


 アメリカの株価が下落しています。増田俊男氏の『時事直言』レポート 493(10月7日,http://www.chokugen.com/)を読むと、所得ランク上位1%の富裕層が富の20%を占めているそうです。過去に所得上位1%が20%もの富を占めていたのは、1929年大恐慌前夜であったと、そして恐慌の原因が所得格差であったことを彼は書いています。また日本は格差があるといっても、欧米ほどではなく、無いに等しいので、アメリカのように追わず、求めず、ひたすら待つのが日本の誇りとすべきで、無策の策!最高ではないか!とそのレポートでは締め括っていました。
 もう一つ、つんく♂氏の「一番になる人」(ISBN 978-4-7631-9820-4)の中で書かれていたことですが、「どんな人にもその人の「川」の流れがある、・・・自分から強引に方向転換することを僕はしません。人には自分の人生に沿った川の流れがあるからです。・・・・これまでに進んできた川の流れは、すべてそれまでの自分、流れの延長線上にあります。新しくできた細い流れは、無我夢中でやっているうちに、どんどんほかの流れを生み出し、大きな流れになっていくものです」・・・・・「「隣の芝生が青い」といって、乗り移ったとしても、自分とは水が合わないということが往々にしてあるものです。仕事を変える。目標を変える。ちょこちょこと川の流れを自分から変えていると、結局どこにもたどり着けないような気がします。」
 この二つの記事は、自分にとって共感できます。周りが大変なとき、あるいは自分が大変なとき、ジタバタしても仕方ない、無策の策というのが今の自分にあてはまるように思えるのです。アメリカの株の下落は1929年の大恐慌を思わせるものかもしれません。そんな大変な時代に私たちは遭遇しているのかも知れません。なにが自分にできるのか、仕事が無くなったらどうするのかなどとは考えてもしかたないですね。仕事が無ければ創出するしかないと思っています。簡単なことではないですが、それだけです。
 もし自分が人生の川の流れのままに生きているとすれば、周りで起きる出来事にジタバタしても始まらないわけです。結局はなるようにしかならない。今の自分はそう思えるようになって来ました。保守的とは違うと自分では思っていますが、他人がどう感じ取るかはわかりません。ここ1年を振り返っても、分からないことばかりやってきたように思います。コンサルもそうですし、Webもそうです。ただそれらが目の前にあるからやっているだけです。
 自分が得意かどうかは分かりませんが、分からなくてもやっているうちにわかってくる。これは確かです。やはり若いときのように、すぐ切り替えがきくとか、なんでも頭に入るというわけにはいきません。しかし取り組んでいるうちに見えてくるのは確かです。そりゃベテランには勝てないですし、知識も劣りますが、目の前にある以上はやるしかないといつも思って取り組んでいます。
 また自分ができないことは目の前には起きない。今目の前に起きている出来事は、自分に必要なこと、出来ることだけしか起きないと以前ここに書いたことがあります。ゆるやかな川の流れのように悠然と構えるのか、激流の中にいるのか、それはわかりませんが、どんな流れであれ、流れに逆らわないというのは出来事を受け止めるということではないかと思っています。
 すべての出来事を受け止めておけば、後で、あの時ああしておけばよかったと後悔しないで済みそうです。逆にやらなければよかったというのもあるのかもしれませんが、人は経験したことの中でしか判断できませんから、「物事が判断できる=やること」だと思います。
 失敗したら失敗から学び、成功したら成功から学べるのです。人生でリスクを負わないものは無くて、何もしないことのリスクもしっかりあるのです。それは何も出来なくなるというリスクだと思います。