「清風中学」


  僕は体操のことと言えば、オリンピックぐらいしか関心がないのですが、定期購読している「知致」(株式会社 致知出版社発行)の記事の中で『常勝軍団はこうして作られた』というものが面白かったので、その内容を話したいと思います。(2009年5月号記事)
 大阪府の清風中学は体操で有名な中学です。20年間全国一位を連覇し続けた中学ですが、その体操の先生が城間 晃先生で、その先生がやってこられたことが対談形式で記事になっていました。―――――体操はサーカスではなく芸術なので、「やっぱり美しい体操しか意味がない」。―――――去年の北京オリンピックに出場した富田選手が体操で一番こだわり続けてきたのが「美しい体操」だと放送中に何度も聞いてきたので、そうか、その富田選手もこの城間先生の指導を受けてきているのだと思うと、城間先生は大変な先生なのだと思います。20年間も全国一位など誰にでもできることではないと思います。
 その彼が言い続けてきたものが、
 1.基本が大切で、それは体操のことだけではなく、日常の挨拶等も含めて言えること。
 2.言葉遣いが悪い人間は、指導者からも、他の人からも教えてもらえません。
 3.1000人の人に聞けば成功する。これは、体操は自分が採点するのではなく、全て他人がするので、「人に聞け」ということです。八百屋のおやじさんでも誰でもいいから、いろんな人に聞け、そうしたら頂点に立てるよ、と。それには「教えてもらえる人になれ」と。そのためには、礼儀もわきまえなければなりません。
 4.一人では絶対に強くなれないのです。池谷選手の時代には西川選手、富田選手には鹿島選手、その良きライバルの存在がなければ、一人では絶対に強くなれません。全体のレベルの向上とライバルの存在です。
 5.馬鹿は一流にはなれません。「今注意を受けたことは、明日も必ず覚えておくこと」。例えば今日「あいうえお」、明日も「あいうえお」、一年間「あいうえお」。「あいうえお」の次は「かきくけこ」なのだけど、注意を聞いていない子はいつまで経っても「あいうえお」で、結局成長がないのです。それは集中していないからです。だから一流になる選手は頭がいいですよ。頭の悪いのは一流にはなれないのです。

 これらのことは、中学生に教えていることなんですね。今の大人の社会生活に当てはめても、まったく通用するものだと、以下のように私は思いました。
 1.基本的な知識の上に立って仕事を行っていれば、スランプに陥ったときに、基本ができていれば、どんなことがあっても基本はできるのです。そこから再スタートできます。基本を知らなければ、戻り先がありませんから、仕事ができなくなります。
 2.言葉遣いが悪いと、やはり人は相手にしなくなります。丁寧語、謙譲語、尊敬語などは、相手を立てますから、一生懸命に教えてくれます。今の私はどうなのか、1000人に聞いてみたいものです。
 3.どんな仕事でも頭が悪ければいい仕事ができないというのは、その通りだと思います。頭が良ければ、失敗しても次には失敗しないようにするから、その時点で考えます。それが自分の責任でなかったとしてもです。頭が悪い人は同じことを何度も繰り返しても、自分が悪いとは思っていませんから、気がつきません。
 体操の世界は小学生の時からやっていないと遅いそうですが、私たち会社人間は何回でもトライできるのがいいところかもしれません。