「継続して10年」


  会社のホームページに社内報の僕の随想を最初に掲載したのが2001年です。最近その記事をご覧になった、僕とお付き合いしている社長から「先ずは2001年から継続されておられることに感服致しました」という内容のメールを頂きました。
 ホームページ掲載以前から社内報に随想は載せていましたので、毎月1回とはいえ、気が付いたら10年経過していたというのが本当のところで、10年続けようと頑張ったわけでもなんでもないし、それも会社が存続しているからできたことです。
 継続は力とはよく言われる言葉です。ではどんな力がつくのか自分なりに考えてみました。最初の頃は、文章を書くにも不慣れでしたし、書き方も気になったりして、何度も書き直した記憶があります。今でも気に入らなくて書き直しますが、それは内容をガラッと変えてしまう場合が多いです。
 文章を書くことができるようになったのも変化です。以前は文章を書く機会が無かったので、さあ書こうと思ったときになかなか書けなくて苦労していましたが、月一回でも書き続けていると、下手は下手なりに書けるものだというのが実感です。また下手な文章でもあまり気にならなくなりましたが、それは慣れです。
 それと最初の頃はみんなに読まれているという思いがあったし、いい文章を書こうという気持ちが強かったので、書いた文章がすごく気になったりしたのですが、実はそれほど読まれていないと感じるようになってからは気が楽になったせいで、文章の書き方にもあまり気を遣わないで書けるようになったことは確かです。
 あと、書くことと話すことにはつながりがあって、書くことで話したいことの整理ができたりするので、よく人前で話すときは、ある程度下書きをしてから話すようにしていますが、普段から文章を書く習慣が無ければ、話も要点を得ないものになっているような気がします。
 継続は力というのは、継続していたら結果としてこうなったということはあっても、最初からこうなろうと思ってやった場合はそれほど長く続かない気がします。こうなればいいぐらいに思うことはありましたが、みなさんが僕の文章を読んでわかるように、目覚ましく文章が上手くなっているわけではないですよね。
 結果を求めたいのは誰でも同じだと思いますが、結果が出ないからやめてしまうのは性急な気がしています。もともと自分に無いものを自分のものにしたいとか、あるいは更に上達したいという思いが継続する行為だと思います。だから、もともと無いのですから、続けていたらできないものができるようになったということを経験すると、それは感動だし喜びですが、ほんの少しの変化でも楽しめれば、継続につながるように思います。そして継続していくうちに10年経ったということだと思います。
 今もこうやって随想を書くことができているのは、自分の力だけではありません。周りの人の力もあります。自分ひとりでは10年も続けられているとはとても思えません。社会生活は相手との関わりですから、その人がパートナーであったり、お客さんであったり、友人であったり、家族であったり、さまざまです。今回のようにメールを頂いたりすると、やはり嬉しいので、また続けているわけです。
 継続は力とは、松下幸之助氏が言っている言葉で、「成功するまでやるから成功する」。これは継続の賜物だと思います。継続する力とは何事でもひたすらやり続ける粘り強さ、それがその人の力のような気がします。